海外で使ったクレジットカードの手数料や換算ルートはどうやって決めている?

海外で使ったクレジットカードの手数料や換算ルートはどうやって決めている?

海外で使ったクレジットカードの手数料や換算ルートはどうやって決めている?

海外へはクレジットカードを持っていった方が良いというのは通説ですよね。しかし、実は海外と国内では同じ料金の物を購入したとしても、請求される料金が違うって知ってました?

ここでは、為替や換算ルートなど難しい言葉が出てきますが、すっごく分かりやすく海外でクレジットカードを利用したらどうなるか説明します。

為替は需要と供給の世界!為替レートは毎日変動している

最初から難しい話をして申し訳ありません(涙)海外でクレジットカードを利用するとなると、どうしても為替の話が必要になるので少し難しい話に足を突っ込みます。

為替って聞いた事がありますよね?FXをやっている人ならば詳しいはずです。為替とは、ざっくり言うと「お金の価値です。」

例えば、1ドル=100円だとします。100円の価値は1ドルですが、これは日によって価値が変わります。1ドル=99円、1ドル=95円‥と、100円の価値は日によって変わります。これが為替です。

「為替は変動する」と言うのも聞いた事があるかと思います。なぜ変動するのかと言うと、それは需要と供給で為替は成り立っているからです。

例えば、A国と言うすごく人気の国があったとします。資源が豊かで経済が潤い、国民の生活水準が高いとしましょう。そうなると、そこの国を観光で訪れたい人や永住したい人が出てきます。また、そこの国の会社へ投資して利益を生みたい人も出てきます。そうなると、みんなその国のお金を買いますよね?観光や住むため、投資のために現地のお金を買っていきます。そして、お金は買う訳だからその国はさらに潤います。

しかし、その国がもし世界的に悪い事をしていて、実は資源なんてなかった‥生活が潤っているのは、作られた嘘だったとします。するとその国に住みたい人もいませんし、そんな危険な国には観光に行かない、会社なんてアテにならないから投資しない!となっていき、人気は急落してお金を買う人がいなくなります。お金の価値は落ち、経済は潤わなくなります。

これが為替です。最近あったのが、ギリシャショックです。財政赤字で破綻寸前になりましたよね?その時、ギリシャの通貨は20%も価値が落ちました。

政治で大きな転換があった、戦争が始まったなどでお金の価値は変わり、その瞬間でもお金の価値は変わっていきます。

長くなりましたけど、為替の意味が分かったでしょうか?その為替が日によって違うから、海外でカード払いにすると同じ料金の物を購入しても日本円で金額が変わってくるのです。

クレジットカードの為替ルートはカード会社がその日の為替で決めている

じゃあその日のお金の価値が分かれば、カードでいくら使ったか日本円で計算できるの?

いいえ。違います。カードで商品を購入したとしても、その情報ですぐに請求はしません。カード会社は、その日から3~10日後の為替ルートで計算して請求してきます。

分かりやすくするために、「海外で1ドルのアイスをクレジットカードで購入する。」
これを順を追って見ていきます。

  1. ドルのアイスを買う(8月1日)
  2. カードでお店に1ドル払う(8月1日)
  3. お店からカード会社へ1ドル請求する(8月1日~10日)
  4. カード会社はあなたの口座から1ドル分の料金をもらう(8月10日)

こんな感じです。8月1日にアイスを買った後、その国の大きな会社が潰れてしまい、国の経済の流れまで悪くなってきたとします。そうなるとその国の通貨は人気をなくし、価値は下がります。

そして、8月4日の時点でまだ通貨が不人気だった場合、8月4日の請求は8月1日よりも安くなっています。また、何も大きな出来事がなくても為替は変動するので、時差で日本円の請求額は変わってきます。

クレジットカードの為替ルートには時差があるって事なのです。その時差は、カード会社によって変わってきますし、カード会社の中でも国によって情報が来る速度が違います。

換算ルートは為替ルート+手数料

今まで書いてきた事は、全て為替についてでした。海外でお金を使うと、為替は変動するのでカード利用額も変わっていきます。それに色を付けているのが、カード会社の手数料です。日本国内では、カードカードで払っても手数料は発生せず、自分が買い物した商品の代金のみを払います。

しかし海外の場合、為替で計算するための処理があったりと、カード会社にとっては手間がかかります。だから手間賃として手数料があるのです。手数料はカード会社によって変わってきますが、だいたい1.6%前後が手数料の相場です。これが上乗せされます。

海外で1ドルのアイスを買った例を元に、換算レートを計算していきます。(1ドル=100円の場合)

100円×1.6%=101.6円

こんな式ができ、小数点以下は切り捨てされれば101円が請求代金となります。これが1万円の買い物、10万円の買い物と増えていけばそれだけ手数料も多くなっていく訳なのです。

つまり、海外でクレジットカード払いにすると、手数料が発生して日本国内で買い物するよりもお金が掛かってるのです。

それでも現金を両替するより手数料は安い

手数料を取られるなら、海外でクレジットカードを持っていく意味ないじゃん!ってなるかもしれませんが、現金を現地通貨に両替するとなると、もっと手数料はかかってきます。

空港で両替するか、街の両替センターで両替するかなど、現金を両替する場所によって手数料は変わってきますが、3%~10%ぐらい現金を両替した方が手数料が高いです。現金だと余った通貨をまた日本円に両替し、手数料を取られるのであんまり得はしません。

クレジットカードの海外利用は手数料がかかるけど、現金を両替するよりもマシなのです。

まとめ

以上をおさらいすると、クレジットカードの支払い代金は

  • その日の為替ルートで変動する
  • 為替に手数料がプラスされる
  • 手数料は現金を両替するより安い

です。為替は自分では変更できませんし、後日の為替を予想するなんてFXのプロにしか分かりません。だから気にしなくて良しです。知っとくべきなのは、海外利用だと手数料が上乗せされるという事実だけです。知らないと、海外で爆買いした時にひょえーっ!ってなります(笑)

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